
CBR250RR (MC22) を相棒に選んだ理由
2010.5.19
いままで散散、――アルミフレームや4気筒内燃機関は美しくない!粋じゃないやわいね!――と公言していた104氏がいる。
やはり鉄フレームが粋だと思う。
いまでも意匠を凝らした鋼管フレームを観るにつけ美しいと感じることを禁じ得ない。
そのフレームに搭載されるエンジンの造形美も・・・単気筒や2気筒のエンジンの方が巷に溢れる4気筒エンジンよりも美しいと思う。
そして現在も、2サイクル内燃機関への愛は変わらず確固として104氏の中に存在する。
その上で、104氏は崖っぷちに独り屹立し考えを巡らせていたのである。
頭の中をいろんな言葉が駆け巡る。
先人に連れて行っていただいた粋なバイク屋さんで言われた言葉がある。
―――予算やメンテサイクル、使用環境を考えると2サイクルマシンは104氏にまったく適さないですよ―――
少し寂しい気もしたが、まったくその通りであると認めざるを得なかった104氏であった。
走行10,000キロ毎に腰上を、25,000キロ毎に腰下を開けてやるメンテナンスサイクルは正直104氏には辛く厳しい。
バイク趣味を永く続けたいと切に願うがゆえに、愛しているのに2サイクルマシンを選ぶことに躊躇がある。
2009年10月末の事故でR1-Zを失ってからの半年間以上をバイクに乗れないで過ごしたのである。
この先のバイク趣味の存続を考えるに充分過ぎるほどの時間を鬱鬱と過ごしてきたのである。
もう、好きだとか嫌いだとか言ってられない状況である。
永く、出来るだけ低予算でバイク趣味を満喫できる環境を作る必要がある。
本意とは言えない、しかし、有無を言わせず4サイクルエンジンマシンを選ぶ必要があったのだ。
通勤にもマシンを使わねばならないので、走行距離は嵩む。
やはり2サイクルマシンは今後のコストを考えると104氏のお小遣いでは完調を維持してやれない。
―――自分の中の価値観なので、読者諸賢に2サイクルのマメなメンテナンスを強要しているわけでは決してないんよ―――
誤解を招かないように104氏が叫んでいる。
各個人の価値観で愛機と付き合えばそれでよろしいと104氏は言う。
(当サイトの2サイクルマシンを維持する読者諸賢を全力で応援する姿勢は変わらない)
また、104氏の中には先人が呟いた言葉がぐるぐる回っていた。
その言葉とは―――枯れた技術―――というものだ。
これは先人が、VTシリーズで脈脈と歴史を重ね、現在もVTR250に搭載される
水冷4ストロークDOHC4バルブ90°V型2気筒のエンジン「MC15E」への信頼性を表した言葉である。
MC15Eについては、よくよく調べるにつけ、恐ろしいほどの耐久性を持っていることを知り驚いた104氏である。
「うぬぅ、確かに壊れにくいエンジンなくしてお小遣い制度下のバイク趣味は長く続かないやわいね」
堅牢性の実績という面はマシン選定に存分に考慮する必要がある。
当初は先人に紹介していただいた粋で素敵なバイク屋さんで新車のVTR250を購入する予定であった。

堅牢性、信頼性、ニュートラルな操縦性、すべてが満たされていたからである。
もう買う気満々、あとはヨメ様から購入許可を貰うだけであった・・・・・・・・・・・。
なかなか、許可は下りなかったのは当サイトの読者諸賢ならば日々嗚呼是ネタを読んで御存知であったろう。
日々、もうココロが擦り切れて血みどろになってしまうほどのプッシュをヨメ様に続けた104氏である。
家庭崩壊の危機も冗談じゃなく幾度となく発生し、いろんな汁を迸らせながらそれらを乗り切ったのである。
そうして、やっと、やっと、ヨメ様からのマシン購入許可が下りた背景がある。
104氏は大変に歓んだ。
その直後・・・・・・・・・・・
―――予算は総て込々¥250,000よ―――
とヨメ様が言い放ったのである。
あの時の104氏の絶望感は筆舌に尽くし難い。
ショックのあまり104氏は酒精と戯れ更なる家庭崩壊の危機を招き込んだりした。
―――¥250,000じゃVTR250買えんよ・・・中古でも・・・買えんよ・・・―――
少しだけ104氏は泣いた。
予算¥250,000ではバイク屋さんで真っ当な状態のバイクを購入することは難しい。
車両価格予算¥250,000ではないのだ。
乗り出し¥250,000である・・・・・。
―――ココロが折れそうになったやわいね、もうバイク趣味存続は無理かも知れないと・・・・・本気で思ったんよ―――
104氏はそう呟いた。
でも、この愛機購入機会を逃せば年間単位でバイクに乗れないブランク期間が発生する確率がとっても高い。
―――なんとしても今回の機会に新・104号を購入せなばならんやわいね―――
そんな思いで、背に腹はかえられない・・・・・と変な決意を固めた104氏がいたのである。
そんな中で新・104号に求めるモノは何か? 発熱するほど考えた104氏がいる。
@低価格で買える車種であること
Aエンジン、シャーシが堅牢であること
B純正パーツの供給が途絶えていないこと
C4サイクル250cc未満であること
D軽量であり扱いやすい操縦性であること
考えた末に導き出された項目に、鉄フレーム、2サイクル、アンチマルチシリンダへのこだわりは消えたのである。
置かれた状況を客観的に見つめ104氏は考えたようである。
―――MC15E搭載のVT250スパーダ(MC20)を購入しようと探してみたんよ―――

・・・・・・・・・・・・・
―――???!―――
スパーダはすごく安く買える車種だと認識していた104氏は首を傾げた。
―――俺が知ってる@丈夫、A不人気、B安いのスパーダ?はどこいったんやわいね?―――
なぜだか程度の良さそうなスパーダたちはひと昔に比べ軒並み値上がりしていたのである・・・。
―――何故やわいね?―――
泣きそうになりながら調べる104氏が辿り着いた事実がある・・・。
スパーダは、BGなるバイク雑誌に手頃なレース参戦車両として取り上げられ広く需要が生まれたようなのである・・・・・・・・。
―――乗り出し¥250,000じゃやっぱり厳しいやわいね・・・―――
悲観に104氏が嘆いている声が虚しく吐き出された。
もう高速道路を走れる車種は諦めた方がいいのかも知れない・・・そんな思いに苛まれ途方に暮れる104氏。
しかし、そんな状況を可哀想だと思ってくれたのかどうかは知る由もないのであるが・・・・・・・・
ひょんな縁があって九州は鹿児島県より朗報が届いたのである!
その朗報とは・・・
―――CBR250RR乗り出し込々¥285,000!!!―――
というものであった。
―――うぬぅ!¥35,000予算オーバーしているけれども大変魅力的な個体やわいね!―――
そう叫んだ後の104氏の行動は近年稀にみる素早さであったと大筋の関係者はいう。
104氏はヨメ様に頼み込んだ。
ひたすらに、愚直に、この機会は逃せないと訴えたようだ。
すると・・・ヨメ様は・・・104氏が画像で見せたCBR250RR個体について・・・
@車体が古いこと
Aカタチがカッコよくないこと
B何故わざわざ九州は鹿児島から現物も見ずに買う必要があるのか納得できないこと
Cなにより何故懲りずに幾度も――バイク買って!――と家庭内に争いの火種を持ち込むのか理解に苦しむこと
を理由に反対してきたのである。
家族の反対でバイクに乗れない人生もあるということを真剣に104氏は目の当たりにしてきた思いなのである。
――強く真っ直ぐにバイクを愛してもそれだけでは足りない――ことも知った。
バイクに乗らない人には、バイクに乗る人の思いなど酌めないと痛感もした。
ヨメ様に全力でぶつかっても、真剣に説得しても何にも伝わらない・・・自分の情熱に申し訳がなくて、悔しくて・・・・
104氏(当記事執筆現在30歳)は泣いた。
削られて、擦り切れて、また削られて・・・ココロはどんどん鋭利に、危険に、代償を顧みず、バイク乗りとしての純粋さを極めていった。
may be・・・・・・・
ここでこのCBR250RRとの縁を逃したら・・・・・・
・・・・・・・・もう攻める姿勢では一生バイクに乗れないんじゃないか?・・・・・・・・・・・。
読者諸賢にはそんな思いは勘違いも甚だしいと映るかも知れないが、104氏はこのとき本当にそんな切迫した思いに駆られた・・・らしい。
縁があったCBR250RRは素人の方の所有物であり、購入するにしてもバイク屋さん購入のような保証は望めないものであった。
そう、俗に言う個人売買の形態となるのである。
―――普通なら絶対に手を出したりしない取引やわいね・・・でも、予算を考えればこういう形態でしかマシンは買えないやわいね―――
目の前がぐるぐる回るほど考えに考え、発熱をし、倒れそうになりながら契約を決めた104氏に、ヨメ様はストップをかけなかった。
―――本当にありがたいことやわいね、ヨメ様がんこありがとうやわいね―――
104氏は心の底から感謝の言葉を吐き出した。
そんなわけで・・・104氏が、家庭崩壊の危機を幾度も乗り越え、もんどりうちながら結んだ縁は此処に結実している。
購入時の走行距離:13,500`
プラスチックのように硬化した純正タイヤを前後足に履いたままで新・104号は到着した。


読者諸賢から見れば大変に小汚いCBR250RRであると思われる。
104氏が見るにつけ・・・・・贔屓目に見ても・・・・・小汚い(苦笑)
それでも104氏は叫ぶのである。
―――小汚くていいんよ、縁あってコイツが隣にいてくれるその事実だけで、出会えた奇跡を祝いまっし!―――
と。
まだ、純正パーツは購入できる状況である。
換えなきゃいけない部品、換えたい部品は枚挙に暇がない。
なんだか当サイト更新のネタに事欠かなさそうである。
嬉しい事態であるのか、哀しい事態であるのかはよく判らない・・・。
そんな風にして・・・今まで否定を重ねてきた4発内燃機関、アルミフレーム、フルカウルのオーナーとなった104氏である。
104氏が掲げていたアンチテーゼに共感を抱いて読者となっていてくれた諸賢には大変に申し訳ない。
筆者から104氏の軽薄さをお詫びするのである。
―――背に腹はかえられない―――とイチかバチかの個人売買に手を染めた104氏であるが・・・・・・
納車されたCBR250RRを筆者が見るにつけ、極上品でも極悪品でもなく普通のCBR250RRであったことを読者諸賢に伝えておく。
年式相応のヤレは全体的に観られる。
むくつけき努力をもってしてこの相棒を在りし日のR1-Z@104号を超えるマシンに仕上げて欲しいものである。
―――いわれなくてもそのつもりやわいねっ!―――
予算もないくせにそう叫ぶ104氏をあたたかく見守ってやって欲しい。